旧3Bの加藤(田中)光子です。
リレーエッセイのご依頼をいただいたものの、何をどう書いたものかと、思案しているうちに、今年も残りわずかになってしまい、本当に申し訳なく思っております。

さて、高校卒業後上京、二十歳の頃には父が東京に転勤となり、その後約40年、秋田を訪れる事もなく、「音信不通」状態だった私ですが、今回同窓会に参加する事ができましたのは、他でもないあの『枯木の巻』のお陰でした。

実は、今年、還暦をきっかけに、自宅の断捨離を始めたところ、長い間開けていなかった文箱から、あの「枯木の巻」の小冊子をみつけたのです。
今にして思えば、受験を控えたあの時期に、なんと風流な授業だったことか…「付け句」の世界観に魅了された私にとっては、とても楽しい授業だったように記憶しています。
1ページ1ページ繰る度、甦る思い出…あの小冊子は、私にとっては、秋田高校の大切な思い出そのものだったのかもしれません。
懐かしさから、検索してみましたら、運良くこちらのホームページに辿り着き、それはちょうど『枯木の巻』がアップされたばかりのタイミング…勝手ながら、運命的な物を感じてしまいました。
不義理を重ねてきた身としましては、かえってご迷惑ではないか、とギリギリまで躊躇いましたが、思い切ってご連絡させていただきました。
当日、会場に行くまでは、40年の空白に、どこか空恐ろしいほどの気持ちにもなりましたが、幹事の皆様をはじめ、いろいろな方からお気遣いいただき、心に残る楽しい一時を過ごす事ができました。改めて御礼申し上げます。

こちらに戻りましてからは、お買い物に出かけても、今まで以上に「秋田」の文字が目につくようになりました。幼い頃から各地を転々としておりまして、故郷と言うものが無かった私ですが、これからは、秋田を心の故郷と思い、微力ながら、応援してゆきたいと思っております。

さて、私の近況ですが、自宅で細々とトールペイント(手工芸の一種)を教えているだけですが、あまり家を明けられず、週末は近場の美術館や庭園などを見て過ごしております。最近は、歳のせいか、どちらかといいますと、西洋美術より日本美術に魅力を感じております。(もちろん、サントリー美術館の秋田蘭画展は見に行く予定です)

昨今は、世界がおかしな方向に向いているのではないかと、不安になることがありますが、次回の同窓会では、あれは杞憂だったと笑える世の中でありますよう。
それでは、皆様、お体に気をつけて、良いお年をお迎えくださいませ。

写真は外苑前の銀杏並木です。

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